前々から、苔玉を作ってみたいと思っていました。
小さな球体で、自然界を表しているのがいいな、と思って。
徳島の山に自生していた羊歯の葉で「だいたい、こんな感じかな」と作ってみたことがあったのですが、可哀そうに枯らしてしまいました。

そんな折、友だちが「苔玉ワークショップに行かない?」と誘ってくれました。
毎年、雛祭りの頃、華展を観に行く旧木下家住宅にて、行われるということでした。
建物を含む、敷地全体を管理されている館長さんが、庭の植物の手入れをする際、土から抜いたものを苔玉として生かせないかと思案し、この会は開かれるようになったそうです。
木下家住宅とは、もとは又野良助氏が私邸として昭和16年に竣工した数寄屋造近代和風住宅です。昭和27年に木下家(木下吉左衛門氏)の所有となり、平成12年に故木下吉治郎氏のご遺族から兵庫県が寄贈を受けました。
阪神・淡路大震災以後、姿を消しつつある阪神間の和風住宅のなかで、創建時の屋敷構えをほぼ完全に残す貴重な建物として、平成13年12月に国の登録有形文化財に登録されました。(舞子公園の案内文より)
風情あるこの建物では、様々な催しが行われていますが、敷地内の植物を愛でる気持ちとともに、旧木下住宅へも足を運んでもらえたら、という館長さんの想いで開催されるワークシップに、こころほっこり致しました。
とくさ、もみじ、アイビー、水引き草等など、こちらのお庭で根っこをおろしていた植物たち・・・
とてもすてきな宝物を分けて頂いて、しあわせいっぱいです。

まるでおにぎりを作るような手つきの友だち♡
ちょうと梅干入れるところ?みたいな。

私が我流で創った方法とは、全然違いました笑
だいたい、苔で包むことを忘れていたので、苔玉になりようがなかったことに気づきました!
・・・・・・
目の前に座っておられた男性の苔玉は大きくて、まるで山のようだったし、他の皆さんの苔玉もどれひとつとして、同じものがなくて、そのどれもが小さな自然の球体で、趣がありました。

まだ、表面の苔が綺麗に揃っていないけれど、これからが楽しみです。
もみじは、上手くいけば紅葉もするし、落葉して枝一本になっても、翌年にはまた葉をつけるとのこと。
館長さんの苔玉がお手本に並べてありました。6年ぐらい経ったものもあり、あまり難しく考えなくても、枯れたら抜いて、別の植物を入れても良いそうです。
家にあった割れた珈琲カップの受け皿を、ホームにしつらえました。象嵌のグレーのお皿は母の手作りなので、活用できて嬉しいです。

我が家に来た植物たちは、敷地内のどこにいたのかな?
その想像込みで、豊かな一日でした。
どこかで思っていると、こうして叶っていくから、嬉しいなあ。
朝霧カタツムリ