御室流 華月会のいけばな展に行ってきました。
私はお花は好きだけれど、華道に足を踏み入れたことがないため、知らないことだらけ。
でも、毎年春と秋、心友に案内してもらって、華展に行くようになって、その「道」が少しだけわかるようになってきました。ただ「見る」のではなく、丁寧に「観る」と、花と向き合う人の心が表れているのだと感じるようになりました。
これは、彼女が生けたお華です。緑の混じったラナンキュラスのグラデーションがとても粋です。写真はアップですが、本当は枝先までがひとつの表現。
白い脚の花台が、華を引き立てていたので尋ねたら、亡くなられたお義母さんの形見だそう。形見を大切にして、自分の作品に生かすところが、彼女らしくて素敵でした。
この花台の口が小さく、用意されたお花を組み合わせて、表現するのは難しかったそうです。今までのお稽古の経験を生かしながら、ひとつの表現に取り組むとき、いろんな感情が生まれるんだろうな。
お花のいのちを無駄にしないように、大切に生かすように、自分自身と向き合いながら、生けていくんだろうな。それが、華道なんだろうな。どんな道でも、ある意味同じですね。でも、彼女から教わらなかったら、ただ「見る」だけで終わっていたのかも。
彼女はお義母さんが使っていたミシンも大事にしています。そういうところ、彼女の生き方が表れていて、大好きです。お義母さんも、きっと喜んでるだろうな。
開催されたのは、神戸・舞子公園にある旧木下家住宅。御室流の華展はいつも桃の節句に合わせて、開催されます。いつも、この立派な雛壇にお目にかかることができます。
青の世界。
黄色の世界。
開いているのはチューリップ。華展の間に少しずつ花が開き、姿が変わっていく、その「生」のプロセスを目の当たりにするのも、深いです。藤井風さんの「花」という歌を思い出しました。
こちらは、和の心を観ることができます。掛け軸の文字のように、動きがありますね。畳のお部屋と合っていて、清々しいです。
赤の世界。
行きも帰りも、朝霧から舞子までてくてく歩きました。風は冷たかったけれど、陽射しは春めいて、気持ち良かったです。
いい日だったな。。。
そう思えるって、幸せですね。
朝霧カタツムリ