新しい風

 

信じてもらえないかもしれませんが、私「人見知り」なんですよ。

 

でも、人前に立って、ヨーガのお話をするときは、そんな自分よりも「伝えたいこと」のほうが勝っているのです。

 

たまに、自ら興味のある学びやイベントに出かけることもありますが、そんな時の自己紹介は苦手です笑 (皆さんの緊張は、私理解できますよ~)

 

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この日は、「みんなのNPO法人」鈴木啓祐さんの開催する「裸足で生きるためのサンダル作り」に参加してきました。会場である多世代交流シェアハウスゆるまるさんの早苗さんは私の友人です。

 

始めに、「けいちゃん」こと啓祐さんが、「此処にいるみんなが上下なく平等にいられるように」という話をしてくれました。そして、一人ずつ自己紹介をしていきました。

 

その場の皆さんは、それぞれに「今此処にいる理由」を自然にお話されました。名前だけのカンタンな自己紹介ではなく、「その人なり」が伝わる、人間味溢れた、温かい空気感に私はずいぶん助けられました。

 

そして、この場はサンダル作りだけではなく、「トーキョーコーヒー」の場でもあることを知りました。けいちゃんが縄文コーヒーという自家焙煎のコーヒーを入れてくれるので、私の中で情報がごっちゃになっていたのですが、「トーキョーコーヒー」とは「登校拒否」のアナグラム(言葉遊び)なのだと知りました。

 

登校拒否という選択を取っている子どもたちは、現在24万人いるそうです。どうしてこういうことになるのか、さすがにみんなで真剣に考えなくてはなりませんね。

 

私の子どもたちも、親戚の子どもたちも、友人の子どもたちも、「学校に行きたくない」という気持ちを抱えていた頃がありました。理由はそれぞれだと思いますが、彼らの気持ちは自然であり、受け入れられるべきものでした。一番そばにいる、味方である親が自分の不安よりも、彼らのこころの声に耳を傾けてあげなければいけませんでした。

 

でも、渦中にいるときの親である私は、そして、友人としての私は、一生懸命であったにしても、結局は「無理解」も同然だったと反省しています。

 

私の子どもたちは、結局、紆余曲折ありながらも、「一生懸命生きる」ことを選んで、今の自分の居場所を作ったので、親バカかも知れませんが、彼らは本当にえらいなと思っています。そして、他の子どもたちも!

 

私自身が人生で迷っていたんだと思います。本当に辛い時に、ヨーガに出逢って、自分自身のことに着手していくにつれ、社会の中で起きている問題に目が向くようにもなりました。

 

気持ちを無視されたままオトナになった人たちが、自分の感情をオープンにできなかった結果、今も生きにくさを抱えているのは、社会的な問題だと感じています。

 

ヨーガは私に真に生きるとはどういうことかを教えてくれました。無駄ないのちなど、ひとつもないはずなのです。誰もが自分にしかない持ち味がある。それらをお互いに認め合って、喜び合って、ともに生きることができるといいですね。

 

「トーキョーコーヒー」の拠点は今や全国300か所ほどあるようで、明石にも2拠点あります。(そのひとつがこちらでした。場を開いているのはMaiさん)このムーブメントが公の学校教育に届いて、調和して、より良く変容していきますように。

 

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さて、サンダルの話に戻ります。

 

自分の足のカタチに沿って、線を引き、鋏を入れ、好きな色の紐を通し、思い思いのサンダルを完成させて、近くの明石川の河川敷をさんぽしました。途中、そのサンダルさえも脱ぎ捨てて、ピリリとしたスパイシー(という表現を勧められました笑)な足裏の感覚を楽しみました。

 

「いつだったか、どの山だったか、忘れたけれど、靴を脱いで裸足で登ったら、すごく身体が楽になったことがあったなあ」と思い出しました。

 

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いろんな意味で、「新しい風」が自分の中に入ってきたようで、その日は少し興奮気味でした。

 

「まだまだ、知らないことがたくさんある」「まだまだ、出逢っていない人がいる」「まだまだ、自分のなかに在るブロックを外せそうな気がする」そんな波風が心にも身体にも起きていました。

 

そういう「いつもと違う感じ」がある時、「なぜそう思うのか」「何に反応しているのか」自分のハートと対話をすると、本当に面白いものです。

 

これからの余生を、私の時間とエネルギーをどう使っていくのか、改めて考え直しています。

 

 

朝霧カタツムリ

 

中央のおひげさんがけいちゃん。裸足サンダルは「マンサンダル」という名前です(^-^) 履き心地最高ですよ~。