魂の声にしたがう

 

ニュージーランドのみなみさんが来日しているので、会ってきました。彼女とはおなじ学びをもとに、知り合いました。身体が対面するのは初めてですが、私たちのハートとハートははじめから繋がり合っていることをお互いに知っていました。

 

彼女が日本に滞在する間のスケジュールをチェックしていて、私のアンテナが突出して働いたクラスがありました。それは、兵庫県西宮市のある保育園でひらかれるヨーガの場でした。

 

ピンときてすぐ申し込んだので、そこまで考えていなかったのですが、この日は新月で、しかも私の誕生日が近いことに気づきました。そして、私が西宮で生まれたことも、何とも言えない懐かしい感覚として、じんわり浮かび上がってきたのです。

 

・・・・・・

 

最寄り駅は、武庫川のすぐそばでした。

 

父と母が結婚して最初に住んだ西宮市。住まいは甲東園で、関学のすぐそばだったらしいのですが、母は赤ん坊の私を背負って、キャンパスを散歩したと話していました。今では考えにくいゆるい昭和のはなしです。

 

道中、そういった、普段は忘れている感覚をこころの奥の方で感じながら歩いていきました。

 

 

この場所は、みなみさんの学生時代の親友まきさんのお母さんが運営している保育園です。そして、以前彼女がアルバイトさせてもらっていた思い出の場だそうです。

 

園長先生であるお母さん、娘さん親子、園のスタッフさん、みなみさんのニュージーランドのおうちにホームステイしている女性のご家族、ヨーガで繋がり合ったお知り合いの輪に、私も仲間に入れてもらいました。

 

彼女と皆さんとの関係性が人間味あふれる温かいもので、それぞれとの間にストーリーがありました。起きる対話は一方通行ではなく、その場にいるみんなのエネルギーの調和で創られていくものでした。

 

こういうヨーガのスタイルが初めてで、驚きを感じたり、ちょっと緊張していた人もいたかも知れませんが、自分を取り繕う人など一人もいませんでした。皆さん、少しずつリラックスしていき、あるがままで、率直でいらっしゃったように見受けられました。

 

みなみさんの場なので、控えめにと思いながら、私も思うところをお話させて頂いて、みなみさんとのハーモニーを楽しませて頂きました。お互いに信頼し合える関係性でいられたことに、喜びを感じています。

 

・・・・・・

 

対話の中で、「こころのアライメント」という表現をみなみさんは多く使われたと思います。それが印象的でした。

 

一般的にヨーガの話をするとき、「アライメント」というのは多くは身体の正しい位置に調整するときなどに使われます。その表現を耳にしたとき、私自身、まだまだこだわりを捨てきれていなかったり、生き方の癖みたいなものを身に着けていると感じました。

 

ヨーガをすると、自分といういのちと直結するために、無意識に抑え込んでいた感情に気づいたり、ちょっとした違和感が何であったのかに気づいたりします。

 

けれども、魂の声に従わず、社会的な体裁を優先させていたり、思わしくない習慣に流されるがままになってしまったりしていることがあるものです。

 

そこで、「本当はどうなんだろう?」「何が大切なんだろう?」という魂の声に従って、自分自身の内側を探っていくと、本来こうありたい姿を望んでいるのがわかるようになります。

 

自身の状態がわかったら、ヨーガの教えを頼りに、こころを整える……その繰り返し、繰り返しなのです。伝え手の私たちは、超人でも何でもない、ただ皆さんと同じ、普通の人なのです。

 

事前に準備されたものではなく、その場で自然にわき起こったものに対して、反応して味わっていくそういう素晴らしい集まりでした。

 

 

彼女に会った記念に、何かを渡したいなと思ったとき、何故か家にあるこけしが思い浮かびました。私の祖父母はとうに亡くなっていますが、小さなかわいいものが大好きで集めていたのを、形見にもらったのです。

 

ですが、私がいつかこの世からいなくなった後、それらもどこかに消えてしまうかもしれないと思いました。それなら意味を理解して、可愛がって下さるに違いない、みなみさんのもとに手渡した方が、彼らも幸せだろうと考えたのです。

 

たくさんのこけしの中でも一対になったものはこの一組だけでした。

 

私たちは、「相反するように見えるすべてのものが、本当は統合されたひとつのものである」という教えを受けた生徒です。この男性性と女性性を表す一対のこけしに、「これからも真の友情を結んでいられますように」と想いを込めました。

 

 

 

日本の良き伝統工芸である、宮島の小さながま口のなかに、こけしたちを入れて渡したら、みなみさんはさすがに鋭い人で、開ける前から「あ!もうわかった。この中に、神さまがいる!」と言ってくれました。

 

私は本当に泣きそうでした。

 

おじいちゃん、おばあちゃん、彼女にだったら、譲っても良かったよね。

 

・・・・・・

 

園長先生のまさこさんとスタッフの方がみんなのために、カレーうどんを用意してくださいました。そして、みなみさんとパートナーのレイさんが北海道のケーキを誕生日祝いに用意してくれていました。まさこさんがピアノを弾いてくださって、みんなでお誕生日おめでとうの歌を歌ってくれました。

 

魂の声に従って、今日ここに来て、ほんとうに良かった。私は私を褒めてあげたい笑

 

(この場で新しいご縁もできて、これから楽しみです。ビーチクリーンに強い味方参上! お楽しみに)