ゆく年くる年*漢字一文字

 

2022年もあとわずか。皆さん、いかがお過ごしでしょうか。

 

お会いできた方に、恒例の「漢字一文字シート」をお渡ししました。輪の中に「今年をふりかえって」「来年の抱負として」の漢字一文字を選んで書いたら、新しいカレンダーの裏に貼って頂いています。

 

年の終わり、そのカレンダーにサヨナラするとき、自分で書いたものに再び出会う、面白い機会になります。貼り付けたあとは忘れているものです(笑)なのに、意外に抱負通りになっているので不思議です。

 

 

こんなことを始めたのは、今から10年以上前のこと。いろんな意味で、自分が身につけているものすべてをリセットしたくなった時期がありました。居場所として選んでいたところも、人付き合いも、ものの考え方も、ちゃんと私自身に向き合って整理したかったのです。

 

それは、並大抵のことではありませんでした。ですから、自分の心の集中を一点に定めて、歩みを進めるために「今年のテーマ」「今年の目標」という意味合いで始めたのです。いちばん始めは「零」(ゼロ)を選んだと記憶しています。その時の覚悟があらわれています。

 

そのあと、忘れてしまったものもありますが、「学」「観」「知」「深」「愛」「環」「富」「空」などを選んできました。

 

 

 

「ヨーガに出逢って、ほんとうに良かった」

 

私はいつもそう思います。言葉にすると平凡だけど、その【感覚】は学びを深め、実践を積み重ね、様々な経験を経て、とても満たされ、しみじみと味わうものへと移り変わっていきました。もうがむしゃらに何かに向かって進まなくても良いので、「漢字一文字」も「目標を掲げる」ものではなく、「願い」「祈り」のような意味合いになりました。

 

2022年に選んだ「空」もそんな感覚から、ふわっと心に舞い降りてきた一文字でした。「青空」の「空」ではなく、精神世界をあらわす「空」ですが、特に仏教を意識したわけでもないし、ひとに「空」とは何かを語れるほど詳しくないのに。

 

けれども、2022年のカレンダーの裏に貼り付けた「空」を見たとき、やっぱりこの一文字のように過ごせていたという実感がありました。それは、何事にもこだわり過ぎず、穏やかな心持ちでいられた一年だったからです。この感覚はこれからも続いていくような気がしています。

 

そのベースにはやはり日常生活のなかでのヨーガの実践があったからです。現実の人生のど真ん中で生きながらも、バランスをとって、物事に囚われずにいられることが多くなりました。

 

もちろん、私にもいろんなことが起きているし、軽いものから、すぐには答えの出ないものも抱えています。でも、昔の私のように、起きている事象と自分の心を同化させずに、それらと向き合いながらも、平穏でいられるということです。

 

誰のこともコントロールできないし、コントロールしようとも思いません。みんなそれぞれの人生の道の上に立っていて、それぞれの歩みのスピードも違います。それはごく自然で当たり前のことだと思うと、できるのは自分のやるべきことだけなんだと思えるようになりました。

 

そんなわけで、次の漢字は「道」になりました。しかし、これは、私の「道」のことだけではなく、人それぞれの「道」を尊重できる自分でいられるようにという、自分への意識づけも重ね合わせています。

 

 

 

朝霧カタツムリYogaのあたらしい試みとして、ヨーガの概念を深く味わってもらう場を創ろうと思案中です。準備ができたら、お知らせします。お楽しみに。

 

最後になりましたが、今年も大変お世話になりました。皆さまとの出逢いとやり取りのすべてに心から感謝を捧げます。

 

新しい年が皆さまにとって、健康的で心豊かなものになりますようお祈りします。

 

2023年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 

(写真は近くの朝霧公園。桜並木の道です。枝の先にもう蕾がありましたよ。花が開くころ、私たちはどんなふうに過ごしているのでしょう)